懐かしさのあるところ

こんにちは。桜は咲くし、消費税率は8%に引き上げられるし、という騒ぎのなか、ボーイング747型機が日本の空から静かに姿を消しました。
ANA全日本空輸)が保有するB747-400のラストフライトはニュースでも取り上げられていました。政府専用機や貨物輸送ではまだ使用されるとのことですが、大量輸送時代を支えたジャンボ機は、国内でお客様を運ぶ使命を終えたのですね。経営判断とはいえ、B747-400によく乗っていた者としては寂しい限りです。
外国の航空会社に乗務していたので、日本の国内線でのこの機の活躍ぶりは知らないのですが、-400には本当によく乗りました。
二階客室(upper deck)があり、ビジネス65席、エコノミー338席の計403席(航空会社によります)、通路が2本の“wide body” です。慣れるまではその大きさに圧倒されました。客室内のさまざまな位置から見ていた機内風景を、今でも思い出せることに驚きます。カートのひんやりした感触や重さまで。
二階客室に続くまっすぐな階段を上がりきったところにあるジャンプシート(乗務員用)が、お気に入りの場所でした。長距離フライトの長い「夜」の時間帯、そこに座って遅い食事をとるのも、座って読書をするクルーが、work light(作業灯)でそこだけ照らし出されているのを階下から見上げるのも、ほっとするひと時でした。
これ以上はないほどの人工的な空間なのですが、それでも、懐かしい風景です。

(Taken by Joe Jones)

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