Smartphoneの子育ては。

こんにちは。スマートフォンにはおびただしい数の英語学習アプリがあるのは知っていましたが、育児用のアプリというのもあるのですね。「スマートフォンでの子育て」に注意を喚起する報道があり、このアプリの利用者が多いことを知りました。
たとえば、電車の中で泣きだした赤ちゃんを抱き上げてあやす代わりに、スマートフォンの画面を見せたり音を聞かせたりする、など。すぐに泣きやむのが便利だということです。小児科医は「赤ちゃんは刺激に反応しているだけ」と指摘。安心して泣きやむわけではないんですね。
そうはいっても使う事情や使い方はさまざまですし、アプリの刺激による影響は実際に影響が出るまでわからないのですが、DVDやテレビの視聴が乳幼児に与える影響については、はっきりとした結論が出ているようです。

全米小児科学会は、1999年に続き2011年にも、2歳以下のすべての子どもはDVDやテレビを視聴すべきでない、と提言しています。

アメリカでも、手が放せない時に子供用DVDを見せておいたり、早期教育のために”Baby Einstein” などの知育DVDを見せたりするようですが、これには落とし穴がありました。(参照:times.com, “Baby Einsteins: Not So Smart After All” Aug.06, ‘07)

“…the research team found that with every hour per day spent watching baby DVDs and videos, infants learned six to eight fewer new vocabulary words than babies who never watched the videos.”
((ワシントン大学の)研究では、乳幼児用DVD・ビデオを見ている子ども達(生後8〜16カ月)は、まったく視聴しない乳幼児に比べて、新しい語彙の習得が、1日の視聴1時間につき6〜8語遅れることがわかりました)

こうしたビデオ視聴は、言語習得期を迎える生後8〜16カ月の乳幼児に強いマイナス影響を与えるそうで、たとえ”Sesame Street” のような教育番組であっても、言語の習得を遅れさせるといいます。理由は、乳幼児の発達段階では、face-to-faceのコミュニケーションが不可欠なため。
リアルタイムで話しかける人を画面を通して見ているのと、その人が目の前にいるのとでは、乳幼児の脳への影響はまったく違う、と専門家は指摘しています。赤ちゃんの脳は「リアル」かどうかをちゃんと識別しているのですね。
また、乳幼児期のDVD・テレビ視聴時間が長いほど、成長してからの注意力が散漫になるという研究報告もあります。「常に刺激を期待する脳」になってしまうので、学校で先生の話をじっと聞くことはとても難しいのでしょう。
脳の働き方を変えてしまうとしたら、アプリで過剰な刺激を与え続けるのはちょっと心配です・・・。

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