外電で楽しむ英語
こんにちは。読売新聞には金曜日に「えいご工房」と題されたコーナーがあり、時々読んでいます。
同紙の英字版である”The Japan News”(ジャパン・ニューズ)から、ニュース記事の英語の解説、社説(抜粋)の英日対訳、特派員の英会話コーナーなど、ちょっとした英語学習ページになっています。
取り上げられる記事は、国内ニュースが多い印象で、「1億総活躍社会」なんていうよくわからない言葉も
”a society in which all 100 million Japanese people are lively”
と訳されていて感心したりします(英語になってもよくわからない)。
それで、元の日本語記事が几帳面に英訳された几帳面な記事が多いのですが、ときどき「おお!」と思う、生き生きした英語に当たることがありまして、そういう時は、高い確率で、外電です(失礼)。
10月16日付で取り上げられていたのは、ラグビーワールドカップでの日本代表の活躍を伝えるAP通信の記事。11日にアメリカを下したものの、quarterfinals(準々決勝)には進めなかったという内容。それまでの二試合での勝利はこんな風に表現されています。
“the jaw-dropping thrills of Japan’s win over South Africa”
(南アフリカを下した時のびっくり仰天のスリル)
“the smothering domination of the win over Samoa”
(サモアに勝利した時の圧倒的優勢)
上のjaw-droppingの直訳は「顎が落ちるような」で、とても驚いた時の定番表現。「スリル」が"th"で始まることに顎を落とした方はいらっしゃいませんか? Smotherは「窒息させる、息をつかせない」という動詞です。
日本代表の善戦について”it was a slice of history”という表現もあり、「歴史の1ページを切り開いた」と訳されていました。Sliceをこんな風に使えるんですね。
また、スコットランド戦での敗北について、
“Wouldn’t they love a rematch against the Scots with equal rest.”
(日本はさぞかし、スコットランドと同じだけ休息して、再試合したかったことだろう)
否定疑問文のようでそうでない。つぶやきのようなこの形は、洋書を読んでいてもよく出てきますね。
気になる表現にマーカーを引いたら、1週間ほどは空き時間に見直したり音読したりします。簡潔で魅力ある英文は、音読していて楽しいですね。スポーツ記事は苦手(日本語でも)なのですが、外電の英語表現にはワクワクします。
本日もお読みくださり、ありがとうございます♪