宇宙の話をしよう
こんにちは。「英会話・ぜったい・音読(続・標準編)」にガガーリンの話が出てきます。世界初の有人宇宙飛行に成功した人ですね。その英文を使った練習中、生徒さんがおっしゃるには、
「どうしてもspaceにtheをつけちゃうんです」
On April 12, 1961, Yuri Gagarin became the first person that people sent into space.
(1961年4月12日、ユーリィ・ガガーリンは人類初の宇宙飛行を行った)
そうです、spaceには the はつきません。
初めに単語を学んだ時、space=「宇宙」と覚えた段階で、日本語の「宇宙」のイメージも貼り付けられます。定冠詞the は、「ああ、あのことね」と特定できるものには付きますので、「宇宙」ならtheがつくと考えるのは自然なことです。
現に、宇宙を意味するthe universe, the cosmos にはthe がつきます。この違いは?
ジーニアス英和辞典では、
space: 宇宙、宇宙空間
universe: (存在するすべてのものとしての)宇宙、森羅万象
cosmos: (chaosに対し秩序ある体系としての)宇宙
分かったような気がしますが、この説明でthe の有無を判断できるでしょうか・・・。Spaceにthe がつかない理由を、日本語訳から知ることは難しそうです。
こういう時には、やっぱり英英辞典です。
space:
Space is the area beyond the Earth’s atmosphere, where the stars and planets are.
(地球の大気圏外にある領域で、そこには星や惑星が存在する)
universe:
The universe is the whole of space and all the stars, planets, and other forms of matter and energy in it.
(Spaceの全体と、存在するすべての星や惑星やその他さまざまな形状の物資やエネルギー)
Spaceは地球の大気圏外の部分すべてで、さらにthe universe は地球も含めた一切合切と言えそうです。ネイティブスピーカーがspaceという語を選ぶときは、地球の外の広大な空間を意識しているようです。

(ちょっと遊んでしまいました)
Spaceをこのような空間として漠然ととらえる場合、”the”で特定するのは無理があると気付きます(そのうちの特定の空間を指す場合を除いて)。一切合切を含む「宇宙」であるuniverseにはthe をつけるのがふさわしいのです。
また、私たちにとって go into space は可能ですが、go into the universe は不可能です。すでにthe universeの中に存在しているからです。
ところで、the cosmosの位置づけが気になるところですが、英英辞典によると単純明快で、
The cosmos is the universe.
とだけ(笑)。単純明快すぎるので、Oxford Learner’s Thesaurus を参照します。
cosmos:
the universe, especially when it is thought of as an ordered system.
(特に秩序のとれた体系として捉える場合のthe universeのこと)
Cosmosはギリシャ語の「秩序」(kosmos)に由来するということですから、宇宙全体を秩序だったシステムとして見る場合にこの語を使うのだとわかります。
ずいぶん遠くまで来てしまいました(笑)。お役に立ちましたら嬉しいです。
私の愛用する辞書たちです。
Collins COUBUILD Advenced Learner's Dictionary(英英辞典)

オックスフォード英語類語活用辞典

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