ミシェル夫人の語り継がれるスピーチ

こんにちは。アメリカ民主党大会で、ヒラリー・クリントン氏が大統領領候補に指名されました。その応援演説を行った一人がミシェル・オバマ大統領夫人でしたが、彼女のスピーチはお聞きになりましたか? 
応援演説とはいえ、スピーチとして素晴らしいものでしたので、遅ればせながら今回はそのハイライトをご紹介します。
http://youtube.com/watch?v=4ZNWYqDU948 

オバマ大統領の就任当時のエピソードに始まり、子供たちのよりよい未来を願う気持ちは親として共通の価値観であることを示唆し、会場を巻き込みます。ホワイトハウスから初登校する、二人の幼い娘たちを見送った冬の朝を回想して、

01:48〜
“(Because) at that moment, I realized that our time in the White House would form the foundation of who they would become. And how well we manage this experience could truly make or break them.” 


(その時、娘たちがどんな大人になるのか、その基礎を形づくるのはホワイトハウスでの生活だということに気が付きました。この経験を私たちがどう仕切っていくかによって、彼女たちを生かすことにもだめにしてしまうことにもなると)

また、常に注目の的となり、時にはオバマ氏への誹謗中傷を目の当たりにする娘たちを、守り、導いてきたモットーについて触れています。

02:12〜
“How we urged them to ignore those who question their father's citizenship or faith. How we insist that the hateful language they hear from public figures on TV does not represent the true spirit of this country. How we explain that when someone is cruel or acts like a bully, you don't stoop to their level. Our motto is, when they go low, we go high.”


(父親の国籍や信仰を疑う者たちに耳を傾けてはいけない。テレビで有名人が口にする憎悪に満ちた言葉は、この国の真の精神を表すものではない。残酷な仕打ちやいじめをする人がいても、あなたたちが彼らのレベルにまで品位を落とすことはない。向こうが低く出るなら、こちらは高く、が私たちのモットーです

こういう対比の手法、スピートの定番とはいえ、美しいと思います。

12:15〜
“And because of Hillary Clinton, my daughters and all of our sons and daughters now take for granted that a woman can be president of the United States."


ヒラリー・クリントン氏のおかげで、私の娘たち、そしてすべての子供たちは、女性がアメリカ大統領になれることを当然のことと思っています

take fo granted (を当然のことと思う)という、必修の学校英語がこんなに力強く聞こえたことがあったでしょうか(笑)。

12:47〜
“Don't let anyone ever tell you that this country is not great―that somehow we need to make it great again. Because this right now is the greatest country on Earth.”


(この国が偉大でないと誰にも言わせてはいけない。この国を再び偉大にする必要がある、などと。今すでに、この国は地球上でもっとも偉大な国なのだから)

例のあの人を揶揄しつつも、愛国心や自尊心に訴えかける、聴衆が「これを聞きたかった」と思う言葉で会場を沸かせます。ここは見どころ、聞きどころですね。
ヒラリー・クリントン氏の応援部分はたっぷりありまして(もちろん)、これまでの経緯など、背景知識があるとより楽しめる内容となっています。
英語は聞き取りやすく、全文スクリプトも検索できます(検索ワード:Michelle Obama speech 2016 dnc transcripなど)ので、お時間のある時にぜひお楽しみください。
本日もお読みくださり、ありがとうございます♪