トランプ旋風

こんにちは。トランプ氏、本当に次期大統領に決まったんですね。選挙戦中ずっと騒がれていたので、もう食傷気味でしたが、「(この件についてのブログを)楽しみにしています」というお声をいただきました。国際政治学を専攻しなかったkamomeskyのごく普通の感想です。いいのかな(笑)。
まれに見る中傷合戦、足の引っ張り合いの様相を呈した選挙戦、一番得をしたのはマスコミだったように思います。お茶の間にもわかりやすく、また次々に新しいネタが出てきて、視聴者を飽きさせません。それもこれもトランプ氏の作戦だったんじゃないかと思うほどです。みんな、彼に、振り回されました。
いつの間にか、クリントン氏が選ばれるような気がしていたのも、よく考えればメディアに操作されたようなもので、有権者やことの本質を見ていなかったせいかもしれません。トランプ氏は、最初から、よく見ていたんですね。
超大国アメリカは疲れてしまったんだと感じました。大義名分なんて言ってられない、目先の生活が少しでも良くなればいい。そういう人々のgut feelingに訴えかけたトランプ氏の勝利だったと思います。
トランプ氏勝利が確定した後、スタテン島〜マンハッタン間のフェリーの乗客数人にインタビューをしたNew York Times Videoの動画を見ました。トランプ氏について、何かを変えてくれると期待している人、彼のファンだと言う女子学生、二期はもたないだろうと言う人など、ごく一般の人たちの声を拾っています。
気になったのは、トランプ氏の女性蔑視の発言から”I don’t feel safe right now.” と答える女子学生、周囲に気を付けなくてはならなくなったと言うイスラム教徒と思われる女子学生のコメントでした。トランプ氏が選ばれたことの意味を、否応なしに肌で感じることになる人たちです。
トランプ氏は、人々の中にある、開けないことになっていた箱を開けてしまったようなもの。そうして、ごく普通の人たちの人間性から引き出されるものだからこそ、どこにいても”don’t feel safe”なのでしょう。
実業家であるトランプ氏は、常に数字を見ているはずです。個人的に展開しているビジネス上の利害関係を措いて、国の政策や普遍的な価値観を優先できるのか、気になります。どんなシナリオも、彼の大きなビジネス戦略の一環だった、と振り返ることになるのかも(笑)。
そのうちには、落ち着くところに落ち着くでしょうが、トランプ氏の発言は既存のシステムや前提を見直す機会になる側面もあります。ちょっとexcitingなことになるかもしれないと、少し期待していたりする私です。

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